仙石浩明の日記

2013年12月3日

Nexus5 を買って、香港で LTE を使ってみた (中國移動香港 4G/3G 數據及話音 プリペイド SIM カード) hatena_b

LTE (Long Term Evolution) は、 サービス展開がこれからの国・地域も多く、 多バンドをサポートする端末というと iPhone 5c/5s (A1453 の場合 1, 2, 3, 4, 5, 8, 13, 17, 18, 19, 20, 25, 26 の 13バンド!に対応) くらいしか無いので、 私は今まで様子見してた。 例えば、 香港で売られている国際版スマホは、 バンド 3 (1800MHz), 7 (2600MHz), 8 (900MHz), 20 (800MHz) どまりなものが多く、 これではバンド 1 (2100MHz) が主に使われている日本では使いにくい。

ところが先月、 イーモバイルが Nexus 5 (LG-D821) を売り出した。 Nexus 5 の米国向けモデルである LG-D820 (1, 2, 4, 5, 17, 18, 19, 25, 26, 41 の 10バンドに対応) には見劣りするものの、 LG-D821 も 1, 3, 5, 7, 8, 20 の 6バンドをサポートしていて、 日本 (1, 3, 8) および香港 (3, 7) で使う分には問題無い (2, 4, 17 が無いので北米は厳しいけれど)。 もちろん SIM ロックフリー。 新規一括 39,000円で買うと、 月額料金を 2,660円割引してくれるらしい。 しかも Pocket WiFi LTE ルータ GL06P (3GB まで月額 580円) を契約すると、 Nexus 5 を 20,000円割引してくれるので、 香港で LTE スマホを買うよりずっと安くなってしまう (昨今の円安で、香港のスマホは、以前のような割安感が無くなっている)。

Nexus 5 が新規一括 19,000円で、 しかも月々 2,515円 (2年で解約しない場合、3年目以降は 6,230円/月) で 5GB まで使えるということなので衝動買い。 唯一の誤算は、 ソフトバンクからの MNP を考えていたのに、 イーモバイルはソフトバンク傘下ということで MNP しても安くならないどころか、 かえって高くなってしまう点。 仕方ないのでソフトバンクの契約を維持したままイーモバイルを新規契約し、 (電話番号を変えたくないので) それまで使っていたソフトバンクの電話番号への着呼を、 イーモバイルの電話番号へ常時転送するようにした。 Nexus 5 用の料金プランであるイーモバイル 4G-S プランは、 ソフトバンク ホワイトプランとの 1:00〜21:00 の間の通話が無料なので、 転送電話 (留守番電話呼出しなし) を設定していても、 (21:00 過ぎに電話をかけてくる人がいない限り) ほとんど料金がかからない。

SIM Card Shop at Ap Liu st.

スマホを買おうと香港へ行く計画を (イーモバイルが Nexus 5 発売を発表する前に) 立てていたのに、 行く直前に Nexus 5 を買ってしまい、 香港で買うものがなくなってしまった (^^;)。 が、 旅行をキャンセルするわけにもいかないので、 香港へ行って Nexus 5 (と Galaxy Note 2 LTE) で LTE を使ってみた

中國移動香港 4G/3G 數據及話音儲值卡 (CMHK 4G/3G Data & Voice Prepaid SIM Card) は、 HK$80 ぶんの度数が付いたプリペイド SIM カード。 額面は HK$80 だけど深水埗 (鴨寮街) などでは HK$50 (約 660円) で売っている (写真 →)。

SIM をアクティベートすると、 最初に行政費 (Administration Fee, 税金) HK$2 が差し引かれ (以降 30日ごとに HK$2 ずつ引かれる)、 5日間有効な 1.5GB データパッケージ HK$48 を購入すると、 残り HK$30 (= 80 - 2 - 48)。 これを通話 (HK$0.1/分) で使うと約 300分使える。 5日間までの短期滞在ならデータ通信も通話も、 これ一枚で充分だと思う。 もちろん、テザリングも (1.5GB までの範囲で) 可能。

データパッケージを申し込まないと、 1MB あたり HK$0.5 かかる。 一日 (香港時間 0:00〜23:59) の上限が HK$28 (約 370円) で、 それ以上は課金されないが、 一日の通信量が 1GB を超えると 128kbps に制限される。 一日だけしか使わないなら、 データパッケージを申し込まない方が安いが、 二日以上なら申し込むべき。 申し込む前に Nexus 5 が勝手に通信を始めたりしないよう、 あらかじめ 「モバイルネットワーク設定」 で、 データ通信を無効にしておくとよい。

China Mobile Hong Kong 4G/3G Data & Voice Prepaid SIM Card

ただし、 データ通信を行なわないと、 自動的には SIM がアクティベートされず、 アクティベートされていない状態でデータパッケージを申し込もうとすると、 次のような SMS が届く。

From: +852193193
Date: Thu, Nov 28, 2013 at 2:39 PM

你的戶口尚未啟動。在香港打出首個電話,在外地打出*#130#即可啟用此儲值卡。
Your SIM card is not activated. Make first call in Hong Kong or dial *#130# in oversea to activate the card.

「Date:」 は日本時間。 香港国際空港に着陸直後でまだ taxing 中のキャセイパシフィック航空の飛行機の中で、 SIM をアクティベートしようと格闘していた次第 (^^;)。

この SMS に書いてある通り、 どこかへ電話すれば SIM をアクティベートできるが、 電話をかける先がないと困るかも? 私は他にも SIM を持っていた (CSL3HK) ので、 その番号にかけてアクティベートしたのだけど、 他に SIM が無く、 香港に知人等もいなければ、 日本へ国際電話をかけるか、 カスタマ サポート 2945-8888 にかけるしかない? SIM カードの説明 ↓ には、 国際電話 (IDD) が可能な相手国が書いてあって、 日本の場合は固定電話の番号 (固網號碼) に対してだけ可能であるように読めるが、 携帯電話の番号だとダメなんだろうか?

なお、 この SMS には 「dial *#130# in oversea」 と書いてあるが、 この SIM はローミングには対応していないので 「oversea」 では発呼できないと思う。 少なくとも日本からは無理。

China Mobile Hong Kong 4G/3G Data & Voice Prepaid SIM Card Inside

SIM 付属の説明書には、 200MB と 1GB のデータパッケージしか記載されていないが、 中國移動香港の Web ページには、 前述の 5日間 1.5GB パッケージの他、 以下のデータパッケージ (數據組合) が記載されている:

有効期間データ量速度申込み方法料金
SIM の有効
期間と同じ
200MB無制限*103*100*01#HK$50
1GB無制限*103*100*02#HK$148
5日間1.5GB無制限*103*100*07#HK$48
10日間1GB14.4Mbps*103*100*08#HK$68
10日間無制限384kbps*103*100*09#HK$30

この Web ページに載ってる SIM パッケージの画像をよく見ると、 私が深水埗で買った SIM パッケージ (2枚) とは、 表紙が少し違う (^^;)。 Web 記載の表紙には 「5日/1.5GB $58」 と書いてある (実際は $48 なので誤植?)。 最新版の SIM パッケージには、 「5日/1.5GB」 他のデータパッケージの説明も載っているのかも?

私が購入した、 使用限期 (使用期限) が 2014年2月24日のものと、2014年6月30日のものは、 どちらも説明書の内容が同じで 200MB と 1GB の 「SIM の有効期間と同じ」 データパッケージしか記載されていないが、 少なくとも 「5日/1.5GB」 は使えたし、 おそらく 10日間有効のデータパッケージも同様に使えるのだと思われる。

「*103*100*07#」 をダイヤルすると、 次のような SMS メッセージが届いて、 データパッケージが利用可能になる:

From: +852193193
Date: Thu, Nov 28, 2013 at 2:43 PM

1536.000 MB Local Data Volume has been granted to your account, and valid till 03/12/2013 23:59, please use it before expiry date.

HKD 48.00 deducted and 1.5GB 5 days LTE Mobile Data Usage has been activated.
result of speedtest

早速、 スピードテストを行なってみた:

君怡酒店 (The Kimberley Hotel) ロビーでチェックイン待ちしているときに測定。 香港滞在中、 ほとんどの場所でストレス無く通信できた。 いちいちチェックしたわけではないが、 大抵の場所で LTE を利用できていたように思う。 例外は出国時に利用した空港ラウンジくらい?

今回の訪港は 3泊4日の短期滞在だったので、 迷わず 「5日/1.5GB」 を選択したが、 10日程度の滞在の場合にどのパッケージを選択すべきかは微妙。 テザリングも含めて 1日 100MB 〜 200MB くらい使うとすれば、 「10日/1GB 14.4Mbps」 では足らなくなる可能性が高いので、 「5日/1.5GB」 を 2回購入することになるのかも? テザリングをしない、 あるいはホテル等で無線LAN が使えるのであれば、 「10日/1GB 14.4Mbps」 で充分かも知れない。

なお、 この SIM カードは表紙に 「4G/3G 本地數據」 「本地通話」 と書いてある通り、 「本地」 (local) サービスのみで、 ローミングには対応していない。

チャージ (充值, refill) はネット上で行なえるが、 残度数照会や有効期限の確認が行なえないので、 訪港せずにこの SIM を維持し続けるのは難しいかもしれない。 しかも、 30日ごとに行政費 HK$2 が残度数から差し引かれる。 SIM アクティベート後、あるいは HK$50 以上のチャージをすると、 その時点から 180日間有効。 ただし、 使用限期まで 180日を切ってしまうと、 勝手にアクティベートするらしい (もちろん、使用開始しなければ行政費は差し引かれない)。 私が買った二枚の 「4G/3G 數據及話音儲值卡」 のうち一枚は 「使用限期 24/02/2014」 と書いてあり、 アクティベート不要でいきなり使えた (2013年11月29日)。 香港を離れる前に有効期限を確認 (「*#130#」 をダイヤル) したら、 「有效期至 24/02/2014 23:59」 つまり使用限期と同じ 2014年2月24日のままだった。

Filed under: SIM,香港 — hiroaki_sengoku @ 13:11

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